伝統を世界に伝える。パリで挑む若き職人の物語

伝統を世界に伝える。
パリで挑む若き職人の物語
- 正野 大海
- 新卒採用 2021年 / パリ店勤務
野田岩パリ店で働くということ
東京・麻布飯倉本店の暖簾を受け継ぎ、フランス・パリの地で本物の江戸前うなぎを提供する野田岩パリ店。日本と同じ技法・味を守り抜くために、現地でも一切の妥協をせず、伝統の技と心をそのまま届けています。
パリの美食文化の中で、日本の老舗がどのように受け入れられ、どんな挑戦があるのか。今回は、パリ店で働く若手職人に、野田岩で働くことの意味や、日々の仕事への思い、そして未来への展望について語っていただきました。
01 野田岩を知ったきっかけを教えてください。また入社を決めた理由を教えてください。
高校の求人票で野田岩を見つけたのが最初のきっかけでした。最初は「鰻屋さんってどんな仕事だろう?」という軽い好奇心からでしたが、「200年以上続く伝統の老舗」という言葉に強く惹かれました。求人票を見た後、実際に野田岩の鰻を食べる機会があり、その味の深さに感動しました。そこで「自分もこんな美味しい鰻を作れるようになりたい」と歴史あるお店で自分も働いてみたいという気持ちが、次第に大きくなっていき、入社を決意しました。
02 初めて店舗を訪れたときの印象はいかがでしたか?
お店の外観はもちろん、内装の美しさに圧倒されました。和の趣を大切にした落ち着いた空間に、着物を着たスタッフの皆さんの凛とした所作が映えていて、日本の伝統と歴史の深さを肌で感じました。その場にいるだけで背筋が伸びるような、特別な空気感がありましたね。
03 現在はどのようなお仕事をしていますか?
うなぎの割きや串打ちといった基本的な調理作業から、お新香づけ、さらには南蛮や松風、さつま揚げ、うまきといったアラカルト料理まで幅広く担当しています。賄い料理を作ることもあり、毎日新しい発見があり飽きることがありません。料理の幅が広いため、技術の習得にも意欲的に取り組んでいます。
04 うなぎ料理の技術はどのように身につけていきましたか?
毎日うなぎに触れ、繰り返し作業をすることで少しずつ手が覚えていきました。最初は失敗も多く、うまく割けなかったり串が曲がったりと苦労しましたが、どうすれば改善できるかを考え、できるまで挑戦し続けることが成長の鍵だと感じています。先輩方の丁寧な指導も大きな支えになりました。
05 伝統的な技法と新しい取り組みのバランスはどのように保っていますか?
パリ店でも麻布飯倉本店と同じ伝統の技法を忠実に守り続けています。味付けや調理法は一切変えず、素材の扱い方や焼き加減も本店と同じです。海外での挑戦は多いものの、伝統を守ることに誇りを持ち、妥協せずに取り組んでいます。
06 パリ店勤務で苦労したことはありますか?
日本以外の環境で働くのは初めてだったので、文化や生活習慣の違いに戸惑うことも多かったです。しかし、その分多くのことに挑戦できる面白さもあり、毎日が刺激的です。日本の伝統を海外で伝える責任感を強く感じながら、日々成長を実感しています。
07 グローバル展開についてどう感じていますか?
海外の方に日本の文化を知ってもらう絶好の機会であり、自分たちも世界に目を向ける良いきっかけになっています。伝統を守りながらも世界に発信できることに誇りを感じ、これからも挑戦を続けていきたいです。
08 職場の雰囲気や人間関係はどのようなものですか?
社員同士の仲が良いのが自慢です。まるで家族のように思いやりを持って助け合える環境で、困ったことがあればすぐに相談できる安心感があります。異文化の中でもお互いを尊重し合い、チームワークを大切にしています。
09 幅広い年齢層の社員と働く中でどんな学びがありますか?
学生時代は同世代や先生から学ぶことが多かったですが、今は様々な年代や経験を持つ方々から多角的に学べる環境です。コミュニケーションを通じて人の考え方や行動、良い点を取り入れ、自分の成長につなげています。
10 職場の「家族のような温かさ」とは?
みんな仲が良く、思いやりを持って助け合える環境です。困った時はすぐに相談できる安心感があり、心強い存在がたくさんいます。
11 ワークライフバランスはどのように保っていますか?
仕事とプライベートのメリハリをつけることを心がけています。趣味やリフレッシュの時間をしっかり確保し、心身ともに健康な状態で仕事に臨めるようにしています。自分の時間にやりたいことを楽しむことで、仕事のモチベーションも高まります。
12 まずは一流の職人になることが目標です。その後は後輩の育成や求人のサポートにも携わり、野田岩の伝統を次世代にしっかりと繋いでいきたいと思っています。最終的には店長を目指し、店舗全体を牽引できる存在になりたいです。
みんな仲が良く、思いやりを持って助け合える環境です。困った時はすぐに相談できる安心感があり、心強い存在がたくさんいます。
13 この仕事でやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?
自分が心を込めて作った料理をお客様に「美味しい」と言っていただける瞬間が何より嬉しいです。お客様の笑顔や感謝の言葉が、日々の努力の原動力になっています。
14 魅力的だと感じる福利厚生制度はありますか?
社員旅行や健康診断が充実していることに感謝しています。また、困った時には相談に乗ってもらえる環境が整っているので、安心して働けます。寮生活の不安も周囲のサポートで乗り越えられましたし、親も安心して送り出してくれました。
15 この仕事に向いている人はどんな人だと思いますか?
うなぎが好きで、料理に興味があり、食べることも好きな方に向いています。日本の伝統を大切にしながら、自分自身も成長したいという意欲のある方にぜひ来てほしいです。
16 仕事の魅力を一言で表すと?
「思いやり」です。お客様への思いやりが美味しい料理と最高のサービスを生み、職場の仲間同士の思いやりが働く人を支えています。
17 将来後輩となる方へメッセージをお願いします。
野田岩パリ店は、200年以上の歴史を持つ老舗の暖簾を、フランス・パリの地で守り続けている特別な場所です。ここでは日本と同じ技術・味を一切妥協せずに提供し、現地のお客様に“本物の日本”を伝えるという大きな使命とやりがいがあります。
パリという異国の地で働くことは、文化や言葉の壁、生活習慣の違いなど、決して簡単なことばかりではありません。でも、その分、自分自身の成長や挑戦の機会がたくさんあります。日々の仕事の中で、伝統の技術を身につけるだけでなく、多様な価値観や考え方に触れ、視野が広がるのもこの職場ならではの魅力です。
職場は社員同士が思いやりを持って助け合う環境が整っています。困ったときは必ず誰かが手を差し伸べてくれるので、安心して新しいことに挑戦できます。
「うなぎが好き」「料理や食文化に興味がある」「日本の伝統を世界に伝えたい」そんな思いを持つ方には、野田岩パリ店はきっとかけがえのない経験と成長の場になるはずです。お客様の「美味しい」「ありがとう」という言葉が、毎日の努力の原動力になります。
伝統を守りながら、異国の地で自分自身を磨き、世界に日本の味と心を届ける。そんなやりがいと誇りを、ぜひ一緒に感じてほしいと思います。